TSI BRAND INTERVIEW 「St.ANDREWS」
  • セント・アンドリュース
  • 2019.02.28
Wellness & Lifestyle

注目のブランドに迫るこのコーナー。今月の"it"ブランドは、㈱TSIグルーヴアンドスポーツの「セント・アンドリュース」です。今後3年間に向けての成長施策についてインタビューしました。

― 古き良きゴルフスタイルに、今らしさを付加させる ―

| ブランドが担う役割とは?
 「セント・アンドリュース(以下、STA)」は、2017年FWシーズンにデビューしました。新宿小田急ハルクへの初出店を皮切りに松坂屋名古屋店、阪急うめだ本店、「the HOUSE」銀座店・広尾店・札幌店でのコーナー展開ほかEC、アウトレット、専門店、海外は韓国・クリス社によるライセンス販売、そして本国である英スコットランドのSTAリンクス内で展開しています。"Glamorous Noble"をコンセプトに、上質でクラス感のある「BLACK LABEL(BK)」と、プレイを意識したスポーティーな「WHITE LABEL(WH)」の2レーベルで提案してきましたが、差別化を図る一方で課題が見え始めました。ハイエンドなBKの価格設定や艶のあるファッション要素は意図していたものの、百貨店において価格帯を抑えたWHの消化速度が進み、客単価が下がるなどお客様が実際に求めるニーズと想定していた売上構成とのズレが生じてきました。両レーベルのミックスコーディネートが難しいことも起因の一つです。1年半で試行錯誤を重ねた結果、2019年FWシーズンからレーベルを一本化し、上代の幅を設けて再スタートすることとしました。


| レーベルの統一化に向けて
 STAの名はゴルフをされる方には有名ですが、あくまでも世界最古のゴルフ場であり、アパレルとしての認知度は高くありません。そのイメージもトラッド色が強く、われわれが打ち出す商品と大きなギャップもあることから、レーベルの統一化に向けてはコンセプトも見直しました。今後は、世界のゴルファーの聖地として600年を超える歴史、伝統・格式を誇るSTAリンクスの古き良きゴルフスタイルを大切に、現代という今らしさを付加させていきます。つまり"Old But New"が新コンセプトです。とはいえ、皆さんがイメージするトラディショナルな商品を日本で提案しても新しく映りません。昔からあるものに"Something New(新しい何か)"を反映していくことがチャレンジだと思います。新たなコンセプトに基づき商品にブレを起こさないよう、両レーベルが持つ従来の客層にフックさせるために、上代の幅・コーディネート提案の幅も広げていきたいと考えています。


| 認知度向上のために
 今年は積極的にプロモーションを行なっていきます。そのメディアプランとして、メンズに向けては雑誌『EVEN』とのタイアップです。EXILE MATSUさんが世界のゴルフリゾートを旅する連載「MATSU-TABI」で3月から1年間タッグを組み、10月号ではSTAリンクス編として6ページにわたる特集を企画しています。また同時に、55万人のフォロワーを有するご本人のインスタグラムでの拡散も図ります。レディスに向けては雑誌『Regina』でのタイアップページをはじめ、メインはSNSの強化です。専属・読者モデル5名にSTAを着用頂き、ハッシュタグ「#ゴルフ女子」投稿による上位表示で集客を高めていきます。いずれも紙媒体とSNS両面のメリットを活用するほか、新たな客層に向けては目に留まりやすい交通広告の導入です。3月と9月に、JR山手線の車内サイネージで動画を放映し、通勤客へのアプローチを図っていきます。
 そしてブランドの広告塔である契約プロに関しては、今シーズンより岩田寛プロと契約しました。上井邦弘プロ、福田真未プロも引き続きトーナメントでの露出をはじめ、ショップイベントなどお客様との接点を設けながらSTAファンを増やしていきたいと考えています。


| 今後の成長に向けて
 今年からの3年間は、ブランドにとってフォローの風だと思っています。2019年はゴルフルールが改正されます。規則の緩和により、敷居の高いスポーツから親しみやすいスポーツに変わっていくと思います。2020年は東京五輪の開催により、前回のリオ大会から正式種目となったゴルフを目にする機会も増え、関心も高まっていくでしょう。そして2021年は全英オープンの会場がSTAリンクスです。150回大会、かつ同会場での開催が30回目という記念すべき大会となります。これらの大きな風を受け、2020年度までには主要百貨店に3店舗、専門店でのショップインショップを含めた売り場の拡大、伸長しているECの強化、アウトレットの運営など課題は山積みです。結果を出さなければならない部分もありますが、私自身とても前向きに期待しています。
 STA事業部は女性を中心にしたメンバーで、自ら考え・自ら動く主体性にとても助かっています。全国のショップスタッフも、館に沿った施策を積極的に提案してくれます。STAを支える一人ひとりの高い意識と行動力を糧に、ゴルフの聖地を冠するブランドとして、そして世界に通じるゴルフアパレルとしての成長を目指していきます。


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